パンフレットに見るJR特急ヒストリー -Vol.8 1994


1994年です。
前回1993年はちょっとジミでしたが、今回1994年はけっこうパンチの効いたのが登場してきます。




■E1系新幹線 「Max」
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>>>登場当時の時刻表はコチラ<<<

日本初(世界初?)のオール二階建て新幹線「Max」が堂々のデビュー。
各車両とも1階席と2階席の2つの空間を持つことから、多彩な空間演出がなされました。
眺望の悪い1階席の指定席車の座席にはオーディオ装置が装備されたり、デッキにはお弁当やサンドイッチの自動販売機を設置したり。

しかーし! 鉄道趣味者に最も衝撃を与えたのは、2階自由席車の座席が非リクライニングシートの3+3配置となったことではなかったでしょうか。

パンフレットには、JR東日本の新型車両登場告知パンフにしては珍しく芸能人が大きく使われています。
キョンキョンは1990年からJR東日本のイメージキャラクターとしてたくさんのCMに出演していました。
宣伝媒体への出演は1994年までのだったようで、この「Max」への登場はCM登板として最後のほうだったみたいです。

E1系は、登場当時は編成数に予備がなかったため、東北新幹線に投入される列車は水曜日と木曜日が200系で運転される変則的な運用になっていました。



■キハ281系 「スーパー北斗」
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1992年から試作車によって高速度運転の試験走行が続けられ、2年間という長い試験期間を経て成熟した技術を投入してついに晴れの日を迎えたキハ281系。
愛称は、この頃まだ流行であった「スーパー」を冠した「スーパー北斗」に。
自慢の振り子機能と強靭な走行機能を運行ダイヤに惜しみなく反映させ、函館-札幌間を最速2時間59分で駆け抜ける韋駄天走りを見せつけました。

当時は函館-札幌間の流動客シェアを空路と分かち合っていましたが、徐々にJR優位へと利用者を呼び込んだ立役者でもあり、鉄路が空路を凌駕した数少ないケースを作り上げました。

キハ281系の外観デザインは、現在のJR北海道の特急車両のベースとなり、「JR北海道の特急といえばこのスタイル」を確立させた形式でもありました。

しかし、新型車の製造はキハ283系へと移ったため、キハ281系はわずか27両という小所帯で製造を終了しています。



■281系 関空特急「はるか」
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偶然にもこの年、もう1つの「281」が登場しています。
関西空港の開港に伴い、JR西日本が登場させた新型特急が281系。

愛称は、空港アクセスやスピード感を強調したものではなく、旅への期待感を柔らかく表現した「はるか」。
「スーパー○○」「○○エクスプレス」などの英語愛称が乱発していた中で、日本語の美しさに改めて気がつかさせてくれた列車でもありました。

パンフレットには石坂浩二さんを起用。
知的でシンプルな中に静かな豪華さを持った特急であるイメージが伝わってきます。
もちろん、全ての説明・案内を英語でも記しています。


■485系ジョイフルトレイン 「宴」
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「シルフィード」「リゾートゆう」に続く、485系ジョイフルトレインの第3弾が「宴(うたげ)」。
景気が悪化の一途を辿っていながらも、この頃はまだジョイフルトレインの需要が旺盛であり、特に貸切発注元からはお座敷車両の要請が高かったことから、485系改造JTとしては初めてのお座敷電車となりました。

この「宴」はJR東日本でもかなり力を入れて製作したのか、一般の利用者には触れる機会が少ない車両なのに首都圏の多くの駅で登場告知パンフレットが大量に配布され、品川駅では誰でも見学可能なお披露目展示会まで催されました。(展示会では、同時にEF58-61牽引のサロンエクスプレス東京まで車内開放するという力の入れよう)

その後、JR東日本のお座敷車両はこの「宴」がベースとなり、老朽化したお座敷客車に替わって「華」「やまなみ」「せせらぎ」「ニューなのはな」が次々と登場しています。



ちなみに1994年はこんなことがありました。

--JRグループのできごと--
・E351系使用の「スーパーあずさ」を4往復設定
・横須賀・総武快速線にE217系投入開始
・常磐線「平」駅が「いわき」駅に改称
・寝台特急「みずほ」廃止 「あさかぜ」1・4号を臨時格下げ
・寝台特急「はくつる」は1往復に減 使用車両を583系から24系25形に変更
・0系「ひかり」の食堂車設定運用が1往復のみとなる
・寝台特急「つるぎ」を臨時格下げ
・「スーパーはくと」運転開始 「はまかぜ」は2往復に減便
・リニューアル381系使用の「スーパーやくも」を4往復設定
・787系・255系・209系・281系・新千歳空港駅がブルネル賞を受賞
・在来線高速試験車「TRY-Z」が登場
・「アルファ・コンチネンタルエクスプレス」が引退
・新津車両製作所が操業開始
・955形高速試験新幹線車両「300X」が登場
・「かもめ」に787系投入開始
・「ハウステンボス」に新塗装の485系を投入
・「有明」でリニューアル783系が運転開始→年内中に全列車783系化完了
・JR九州は自社内のジョイフルトレインを全廃
・大宮工場にて「新旧つばめの出会うとき」を開催。C62・EF58・EF55・787系が一堂に会す
・883系「sonic883」を報道公開、試運転を開始
・カートレイン九州・名古屋を廃止


--世の中のできごと--
・H-IIロケット1号機が種子島宇宙センターからの打ち上げに成功
・中華航空のエアバス機が名古屋空港で着陸に失敗。乗員乗客264人が死亡
・イギリス・フランス間の英仏海底トンネルが開通
・松本サリン事件が発生
・ジュリアナ東京が閉店
・大江健三郎氏がノーベル文学賞受賞
・恵比寿ガーデンプレイスがオープン
・「セガサターン」「プレイステーション」が発売
・映画「シンドラーのリスト」「平成狸合戦ぽんぽこ」がヒット
・ドラマ「家なき子」がヒット セリフ「同情するならカネをくれ」が流行語大賞に
・小室哲哉プロデュース楽曲がヒット。小室サウンドブームが始まる
・ホンダが「オデッセイ」を発売。ミニバンブームが到来。


次回は1995年。いまや中堅ベテラン勢となった新型特急が初々しく立て続けにデビュー!

この記事へのコメント

ちゅう : 2010/12/19 (日) 23:25:12

こんばんは。う~ん、この時間帯は重い、記事がなかなか出てきません(笑)

E1系新幹線って、人のサイズと比べると大きいですね「Max」の名のとおりだ。中距離の出張で時々当たりました。(正確には、ハズレ) 2階自由席車の座席、空いている時は、中席を倒して「2名でどうぞ」って考案した奴は、左遷ですね。
この列車も混雑時には乗り降りで停滞する率も高いので、嫌われ気味でした。後年には故障運休も起こしてたし…

>キハ281系 「スーパー北斗」
コレは大好きです、スケジュールずらしても乗ってました。283系増えた後、道内詣でを縮小してからも函館ー森間だけで駒ケ岳の上り下りの(固い)感触味わいに使っていました。
結構な回数乗っているんですが、何故かローレルプレート付けた奴にばかり当たってます。森停車の奴に重点的に281系使っているのか、謎です。このパンフ、とても嬉しいです!!

京九快速 : 2010/12/20 (月) 21:19:46

ちゅうさん こんばんは

「Max」は当時CMバンバン打ってたからか、はたまたキョンキョンの知名度に乗ってか、この頃バイトしてた会社の事務所で東北出張に行く社員さんたちが毎回「Maxに乗るぜー!」「いいな~」みたいな話をしてました。
やっぱりビジュアル的な圧倒感と「マックス」っていう語呂のいい愛称が世間浸透の勝利要因?
実際には乗ってみるとけっこう狭苦しい新幹線って感じでした。でも2階席からの眺めはサイコーでした。

「スーパー北斗」は初めての北海道旅行で乗ることができましたが、踏切事故の影響でノロノロ→ブッ飛び疾走→ノロノロ・・・の連続で、キハ281系の真の実力が見られませんでした。
後年の乗り通しでその速さが体験できました。先頭のあの立ち見空間が閉鎖されちゃったのは残念でした。あそこに立ってると振り子でカーブに突っ込んでいくのがよ~くわかりました。

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