lounge SRG 見た目は大人、中身は子供!
長崎駅から観光特急「ふたつ星4047」に乗車して、武雄温泉駅へと向かいます。
(-前編-はこちらから)
「ふたつ星」は千綿駅に到着しました。
駅舎の改札口には歓迎のボードが出ています。

駅舎はすごい古い感じで、100年駅で有名な「嘉例川」駅のような佇まい。

「いったい、いつからある駅舎なんだろう?」と思い、帰ってきてから調べたら「開業当時をイメージして、1993年に落成した駅舎」とのことで、まだ築30年という新しい駅舎だということが判って驚きました。
駅の中もレトロ感たっぷりな雰囲気で、とても30年前に作られた「比較的新しい」駅だとは思えないです。
以前は駅舎内に「千綿食堂」というレストランがあったそうですが、数年で営業を終了してしまったそうで、駅舎内にある長椅子やテーブルは食堂があった時の名残。

この日は金曜日だったので、駅舎内では「くじら焼き」の販売がありました。
「ふたつ星」が千綿駅に到着すると、乗客は一斉に先頭車付近で夕焼けと海と列車を絡めた撮影を始めるので、列車を降りたらまず真っ先に「くじら焼き」を買いに行くことをお勧め。
上の写真は列車が到着してすぐの様子ですが、誰も駅舎内に入ってきてないですね。
私はもちろん、一番乗りで「くじら焼き」を購入しました。
1号車側から車両を撮ると、車体に巻かれた金色の帯が夕焼けでキラリと光ってとてもきれいです。

10分の停車で千綿駅を発車。
さっそく、千綿駅で購入した「くじら焼き」を頂きます。 ずっしりと重い紙袋には2個の「くじら焼き」が入ってました。

クジラの肉を焼いたものではなく、クジラの形をした鯛焼きのようなお菓子です。
1個は抹茶クリーム、もう1個はつぶあんでした。
中のクリームはたっぷりで食べ応えがあるのですが、それ以上に外の皮がブ厚くてものすごいボリューミィーでした。
2個食べると、このあと晩御飯用に買っておいた「ふたつ星4047弁当」が食べられなくなりそうなので、抹茶味を1個だけ食べて、つぶあんは持って帰って、ホテルで食べました。
「くじら焼き」の抹茶クリームがかなり濃厚だったので、ビュッフェで「うれしの冷茶」を買ってきました。

列車は、引き続き夕陽で輝く海沿いを走ります。

再びビュッフェへ。

「ふたつ星」グッズを買ってきました。

クリアファイルとポストカード、ロゴピンズとロゴキーホルダーと風呂敷を購入しました。
グッズのお値段は「36ぷらす3」のグッズに比べるとちょっと安価かと思いますが、それでもこのポストカードが2枚で700円とか「お高め」の値段設定です。
グッズは数にかなり余裕を持って搭載しているようで、下り列車・上り列車ともに飛ぶように売れていましたが、上りのビュッフェ営業終了時間までに売り切れになったグッズはありませんでした。
それにしても、台湾や韓国からのインバウンド乗客のグッズ購入の気前の良さにはビックリ。
中には「お土産に配るの!」と、一人で5万円以上分もグッズを買っている台湾人もいて驚きました。
アイスソルベも買って食べました。 「ブラッドオレンジ」で、オレンジとミカンの味がかなり濃厚でした。

千綿駅の次は、ハウステンボス駅に停車。

ここは時間調整の停車といった感じで、特におもてなしの歓迎イベントや出店は出ていませんでした。
ハウステンボス帰りの乗客が乗ってくることも無く、すぐに次の停車駅、早岐駅に到着。


783系の「ハウステンボス」編成と「みどり」編成を繋げた8両編成が停まっていましたが、これは「みどり(リレーかもめ)46号」。
佐世保から8両編成でやって来て、早岐駅でいきなり17分も停車する意味不明なダイヤが組まれている特急です。
上りの「ふたつ星」は、この「みどり(リレーかもめ)46号」よりも後に早岐駅に着き、先に早岐駅を発車していくので、「佐世保線と特急みどりの高速化とはいったい・・・」と思ってしまいます。
(もちろん武雄温泉まで「ふたつ星」のほうが「みどり(リレーかもめ)」よりも先行して、武雄温泉駅に先着します)
早岐駅から10分ほどで、次の停車駅の「有田駅」。

なんといっても「有田焼」が日本の有数の焼き物として有名な土地ですが、ここがおもてなし歓迎駅でないのは勿体ないなぁと。
停車駅が2分という短さなんですが、ここは早岐で追い抜いた「みどり(リレーかもめ)」とダイヤを入れ替えて続行運転にして有田駅で停車時間を作って、ホームで「有田焼」を販売してアピールしたら喜ぶ乗客は多いと思います。
JR九州はロゴなどの著作権使用について緩い(デザイナーの水戸岡さんが「沿線地域のためになるならロゴなどは、どんどん使って商品化してもらって構わない」というスタイル)ので、「ふたつ星」のロゴが入った有田焼のお皿やカップなんかを「ふたつ星」運転日のホーム限定販売したら、特にインバウンド客は多少お高めの値段設定でもたくさん買ってくれると思うんですけど。
・・・もしかすると、「ふたつ星」の有田駅停車時間が17:30近くなので、お役所の時間的にNGという理由なのかも??
有田駅と上有田駅の間には窯業を営んでいる工場の煙突が何本も立っているのが見えて、車窓からも焼き物の街の雰囲気を感じ取れます。

有田駅を出ると、次は終点の武雄温泉。
乗客はみな降り支度といった感じで、占有客であれだけ混んでいたラウンジカーからも人影が消えました。
ビュッフェの営業は終了していましたが、今回の「ふたつ星」乗車でようやくラウンジカーで過ごすことができました。




ラウンジカーの床は、ドーンデザインのテキスタイルの柄を敷き詰めたカラフルなもの。

このラウンジカーの床の模様がビュッフェのカウンターに反射して映り込む光景が、まるで水面のようで幻想的な美しさです。

「ふたつ星4047」は、終点の武雄温泉駅に到着。

台湾人や韓国人の旅行者が熱心に列車を撮影してました。
私はこの後、「リレーかもめ」に乗り換えて博多へと戻るので、武雄温泉駅の新幹線ホームへ。

先ほど早岐駅で追い越した「みどり(リレーかもめ)」46号ではなく、その次の885系の「リレーかもめ」48号に乗車します。

武雄温泉駅での対面ホームで885系「リレーかもめ」とN700S「かもめ」が並ぶとこんな感じ。

885系の先頭車はかなり遠くに停まるので、リレー特急と新幹線がきれいに並ぶシーンは撮れません。
博多行きなので、行き先表示機に「武雄温泉駅で新幹線に接続云々」の表示はありません。

2号車のギャラリーコーナー。 885系「ソニック」仕様の編成なので墨書のイラストが飾られています。

885系はグリーン車の座席がアレなので、レザーからモケットに交換された指定席を購入しておきました。

下りの「ふたつ星」の車内で購入した「4047弁当」を頂きます。

同時に購入した「ふたつ星」弁当に比べるとオーソドックスな駅弁スタイルですが、ご飯の上に並べられた数々のおかずが食欲をそそります。

お肉は佐賀牛のすき焼き、左上の揚げ物は佐賀牛のメンチカツ、海老は有明海で採れた海老の南蛮漬け。
これらのおかずの下には、有明海で採れた海苔とオカカを敷き詰めた「のり弁」になっています。
買ってからかなり時間が経ってしまいましたが、全然風味が落ちていることは無く、美味しく食べることができました。
ちなみに、この弁当の掛け紙には「レンジで温めるとよりおいしくお召し上がりいただけます」と書かれていますが、もしかすると「ふたつ星」のビュッフェでお願いするとレンチンしてくれるのかも?
「リレーかもめ」号は博多駅に到着。 これにて、この日の旅程は終了。

博多駅の到着は19時15分頃だったんですが、ちょうど金曜日の帰宅ラッシュとぶつかって、ホーム上はものすごい混雑でした。
鹿児島本線の上りホームなんかは、1番線の電車を待っている行列があまりに長くなりすぎて、2番線の「ソニック」の自由席の行列と混ざっちゃって、もはやカオス状態。
(停まってた「ソニック」が883系の2次車というレア編成だったので写真撮っとこ~と思ったんですが、ホーム場を歩いて先頭車の所に向かうなんてできるような状況じゃないほど、鹿児島本線上りホームの混雑ぶりはヤバかった。)
で、入ってきた電車が7両とか8両。
行列している乗客が車内になだれ込むと、まるで「中央線の朝の最混雑時間帯かよ?!」と思うようなぎゅうぎゅう詰め状態。
結局、行列の後方の何人かは乗り込むことができず、当然のように積み残しの発生が常態化しているような感じ。
(博多エリアのJRの電車って10両編成とかは無いのかな?)
「乗れなかった人はすぐに次の電車に乗れるのかな?」と思って、鹿児島本線の上り列車(小倉方面)の時刻表を見てさらにビックリ。
特急ソニックがダイヤ上に入ってくるとはいえ、何事もないかのように15分近くも列車の間隔が空くところもあって、「この時間帯にそりゃねーだろ」と、僻地の茨城県民ですら福岡圏でJR通勤している人に同情してしまうほど。
「いやいや、これだけ列車間隔開けるんだったら、その前後の列車は増結を厚くしろよ」って誰でも思うはず。
以前から「JR九州の減便減車ダイヤが酷い」というニュースは見て知ってましたが、実際にリアルな状況を目の当たりにすると「これでよく利用者が暴動起こさないな」ってレベルのヤバさです。
ここまでの旅行記で、さんざん観光特急の旅を楽しんできてこういうこと言うのも何なんですが、(そして次の日以降も観光特急の旅を楽しんじゃう予定なんですが)、「JR九州さん。観光特急とかクルーズ列車の改造に大金を注ぎ込んでる場合じゃないっすよマジで」
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【番外編】 上り「ふたつ星4047」 長崎発 武雄温泉行き 『ここの席の窓割はぶっちゃけどうなのよ?シートマップ』

A席側が山側 D席側が大村湾側 1号車ボックス席は1番が山側 2番が大村湾側
(シートマップ画像は、JR九州「ふたつ星4047」サイトより引用)
実際の車内で記録した、上り列車の座席と窓割の写真。(普段より大きめの画像でお送りしております)






下り列車の向きと比べると、座席位置と窓割がバッチリ合っている席がやや多めですが、それでも半分以上の席が窓割合わないので、なかなか「あべし!」な車内環境。
(つづく)
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pmdiet
こんにちは。
車窓売りにしてる割にって言いたくなる窓割りだなぁ。ボックスに畳乗せて座布団置いたキハ31時代のいさぶろうとか、715系の下段寝台引っ張り出してってこれはもう観光のかの字もないか。
そもそも自分は木の板にクッション付けた今のシートがあんまり、硬い感じと背面テーブル無しなのが辛い(太ってるとサイドテーブルが干渉して使えないんです)東武みたいに向かい合わせの時用のテーブルを窓側に付けてくれないかなぁ。
03
14
11:50
京九快速さんの昔からの大ファン
こんばんは。JR九州のラッシュ時の減便の話は参考になりました。日本全国住みづらくなっていくのを感じます。当たり前が一つ一つ消えていく。。
京九快速さんの大親友である651系は引退が決まりましたね。いい車両なだけに伊豆クレイル改造は少し汚点になりましたが、日本を代表する特急車両と言われてもおかしくありません。
逆に引退すると言われていたキハ283系はオホーツク・大雪運用で復帰するらしいですが、振り子停止、自動放送はタブレット放送へ、車内のインフォメーションボードも動作しない?らしいのです。
自動放送、車内のインフォメーションボードはグリーン車のキロから操作するらしく、そのキロは廃車されたため、このような措置がとられたそうです。
東海道新幹線のN700Sもダイヤ改正で大量投入らしいので京九快速さんのレポートを楽しみにしています。大阪駅に乗り入れるようになる289系も気になります。
要望ばかりですいません。一つ一つの鉄道車両を一番おもしろく解説できるのが京九快速さんだと思います。
次回の旅行記楽しみです。
03
14
18:40
京九快速
mysさん こんにちは
コメントありがとうございます。
36ぷらす3の佐世保コース上りに乗られたんですね。
以前に乗車されたお友達さん、上り列車は閑散としていたと言っていました。
やはり沿線イベントなし、食事コースなしではせっかく36ぷらす3に乗っても・・・と感じる人が多いのでしょうね。
個室も食事なしの安い値段設定で開放すれば、利用してみたいという層は少なからずありそうな気がします。
博多エリアの最長編成は9両編成なんですね。
コロナで減便減車したところへ需要が戻っても、元にすぐ戻せないのは、車両数が足りないとか人員が足りないとかいろんな要素があるんでしょうが、それにしても博多駅のあの混雑は酷すぎです。
813系の座席撤去車も見ましたが、撤去の仕方がやっつけ仕事丸出しのセンスの欠片も無い工事で、あんな撤去の仕方をよくまぁ上層部がOKしたものだと驚きました。
03
15
20:39
京九快速
pmdietさん こんにちは
コメントありがとうございます。
窓割がほとんど合ってないのは改造車あるあるですが、観光列車で窓が無い席を堂々と正規料金で販売するとか、正直どうなのよ?と感じますね。
乗降ドアに面した窓無し席を見た時に「え?マジで?」と声に出てしまうほどのインパクトがありました。
木の板にクッションを付けた座席は、800系「つばめ」の時に「はやとの風」「なのはなDX」で同時に出てきましたね。
最初は斬新なデザインでしたが、いざ乗って座ってみると、見てくれはいいけど実用性はほぼ無いのがバレちゃった感じですね。
03
15
20:45
京九快速
京九快速さんの昔からの大ファンさん こんにちは
コメントありがとうございます。
651系もいよいよ終わりですね。
臨時列車で残る可能性もかなり低いようで、本当に終わりなんだなぁと感じています。
個人的に651系=常磐線ですし、その常磐線から2回引退したどちらの時も散々乗り納めしたので、高崎線の651系には乗りには行かないつもりです。
伊豆クレイルは車両の改造はそれなりに気合入ってましたが、車内サービスがガッカリでしたね。
あのような列車を伊豆ではなく常磐線で展開して欲しかったです。
03
15
20:50
mys
こんにちは。
ふたつ星は、停車時間どうにかならなかったの? と思いたくなる場面けっこうありましたよね。特に佐世保線がかなり過密みたいですが、一部で複線化したのにもかかわらず、以前より所要時間が伸びてしまった列車も多いと聞きました。
私はふたつ星に乗ったのは月曜だったので、長崎からの帰りはリレーかもめなどではなく西九州新幹線と36ぷらす3で博多へ戻りましたが、こちらも運転停車含め時間調整が多かったです。車内イベントも特になく、どっかで時間取ってマルシェ的なのできなかったのだろうか… ただし月曜の佐世保発は、個室が販売されない代わりに見学は自由でした。車内を記録するにはちょうどいいのかもしれません。
博多エリアの普通・快速列車は最長9両編成です。以前は門司港発南福岡行きの快速で朝に415系を3本繋いだ12両編成がありました。所定では鋼製車を先頭に1500番台を2本繋いで走っていましたし、日によってはE531系で置き換えられた後九州にやってきた編成が入る事もありました。管理人さまは茨城在住の方のようなので、もしかしたら生で見られてたらE531系が居ない頃の常磐線を思い出したかもです(私は水カツの415系と言われたら1500番台しか乗ったことがないです)。
博多駅は昨年でホームの駅員が居なくなり出発指示合図が出されなくなりましたが、ドアを閉めるタイミングで苦労してる乗務員をよく見かける気がします。ホーム監視のモニターは増設されてましたが、駆け込みも多いようですし無理があったと思います。ふたつ星に乗る前の日の夜に、博多駅の立ち飲みで地元の方とお話してたのですが、減便と813系の座席撤去車のダブルパンチで鹿児島本線に乗りたくないと言ってました。やっぱり株式上場は無理があったのではと思ってしまいます…
03
13
11:04