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ANA特典航空券で国内ぐるぐる 【7】観光特急「ふたつ星4047」上り大村湾コース乗車記 -前編-



(2023年1月の旅行記です)

西九州新幹線「かもめ」を長崎-新大村で試し乗りしてきた後は、「ふたつ星」の上り列車・大村湾コースに乗車します。

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上り「ふたつ星」発車の20分前に在来線ホームに来ましたが、列車はすでに入線していました。

下り列車の到着ホームと同じところに停まっていたので、もしかしするとずっとホームに据え付けのままだったのかな?


発車20分前でもホーム上はこの通り。 これから乗車しそうな人の姿も無く静かでした。
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車体のロゴマークなんかを撮影。 ロゴやレタリングを全部撮ろうとするとキリがないので、大きめのものだけ。
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2号車のラウンジカーは「いさぶろう・しんぺい」の予備車から改造されたので、ヘッドライトが増設されています。
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「キシ140」の食堂車扱いなので、定員表記は「-」。
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発車時間の10分くらい前に乗降ドアが開きました。
乗車するのは、下り列車と同じくこげ茶色の車内の3号車。
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上り列車では乗り比べで1号車に乗りたかったのですが、予約時に1号車の窓側席は窓割が合っていないガッカリ席しか空いていなくて、一方の3号車は窓割が合っていて眺めの良い大村湾側の席が奇跡的に空いていたので、そこをすかさず指定したという次第。


ラウンジカーは上り列車も混雑しそうなので、発車前の無人のうちに車内撮影。
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列車は定刻に長崎駅を出発。
ホームでは下り列車到着時と同じように、長崎駅の駅員さんが旗を振ってのお見送りがありました。

下り列車はガチの満席でしたが、この上り列車はかなり空いていました。
通路側席やカウンター席がほとんど空席で、窓側席を含めて2席とも空いている区画もあるほど。

乗客は上り列車も外国人が多く、全体の乗客の3分の2は台湾人と韓国人といった具合。
車内には韓国語や中国語での会話が聞こえてきて、まるで国際列車のような雰囲気でした。



1号車と3号車の客室の天井は、こんな感じで装飾がされています。
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改造元の「はやとの風」「いさぶろう・しんぺい」は客室の真ん中に天窓を設けたフリースペースがありましたが、「ふたつ星」ではこの天窓部分に格子細工の蓋がされてしまって、天窓からの景色が見えなくなってしまいました。
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列車は長崎本線の旧線を経由して諫早へと向かいます。進行方向左側には大村湾の絶景が続きます。
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ラウンジカーのビュッフェで「伊木力みかんジュース」と「伊木力みかんゼリー」を買ってきました。
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「伊木力(いきりき)」とは、諫早の西部にある地域の地名で、江戸時代から蜜柑の産地として有名なところだそうです。




上りの「ふたつ星」では、乗車前のネット予約限定で「長崎スフレ」を車内販売で購入することができます。
今回はもちろん事前予約しておきました。
15時と16時に受け取り時間が選べますが、大村湾の夕焼けの車窓をゆっくり楽しみたかったので、早めの15時受け取りで予約を入れておきました。

15時になると車内放送で「長崎スフレをご予約のお客様は、まもなく焼きあがりますので、2号車ラウンジカーのビュッフェまでお越しください」と案内が流れます。

さっそくラウンジカーへ行くと、ビュッフェカウンター奥のギャレイのオーブンの前で客室乗務員さんがなにやら格闘中。

「ちょっと焼きがまだ甘いようなので、もう少々お待ちください」と、こまめにオーブンの中を覗いては焼き上がりの状態を確認。
「ふわっと焼きあがるタイミングを見極めるのが難しいんですよ~」と笑いながらも、オーブンの中を見つめる目は真剣そのものです。

焼きあがり完成前からビュッフェには焼き菓子の工房のような甘い匂いが流れていて、車内はまるで「走るスイーツ店」のような雰囲気です。


「できました!」と、客室乗務員さんがオーブンから出してきたのは、こんがり焼き目の下にモコモコに膨らんだスフレ。
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ここに客室乗務員さんがシュガーパウダーを手際よく振っていきます。
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車内で焼き上げた「長崎スフレ」の完成! 
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なんせ、焼き上がってからの一番美味しい賞味期限は「5秒」だそうで、急いで自席に持って帰ります。


焼き目の付いた上の部分をめくると、中は半熟よりもトロトロ。 
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スプーンですくって口に含むと、あっという間に口の中で溶けてなくなってしまいます。
まるでチーズケーキのホットシェイクを「飲んで」いるみたいな感覚。

時間が経つとこのトロトロな部分が冷やされて、徐々に「液体状」から「半生」そして「スポンジ状」へと固まっていくので、その過程でいろんな食感が楽しめます。

15時の回と16時の回で、それぞれ6個づつ(この日の予約数は8個づつでした)という、超限定車内スイーツなので、上り「ふたつ星」の指定券が取れたら、すぐに「長崎スフレ」も予約することをお勧めします。


この「長崎スフレ」は、スフレを焼き上げるラウンジカーはもちろん、購入した乗客が自席に持ち帰ると自席の周囲にまでいい匂いがするので、予約していない乗客からはかなり注目されます。

自分の席でスフレの写真をスマホで撮っていたら、韓国人旅行者に「それはどこで買えるの?」と聞かれました。
「チケットを購入する際にWebから予約する」と教えてあげると、かなり残念そうでした。



長与周りの旧線を経て、諫早駅に到着。
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「おもてなし停車駅」では無いのですが、15分という長い時間停まるので、乗客の多くは列車を降りてホームをプラプラしたり写真撮影したり。

ちょうど周辺の学校の下校時間にあたる頃なので、ホームで帰宅列車を待っている学生さんたちがラウンジカーの窓から中を覗いたりしてて、かなり注目されていました。




諫早駅からは大村線に入ります。 単線ですが、わりと運転本数は多いようで何度か行き違い停車がありました。
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大村線というと、国鉄型気動車やキハ200を青く塗った「シーサイドライナー」を連想しますが、西九州新幹線開業前の2021年に大村線を走る車両は全部「YasashikuteChikaramochi-1」系という、何とも悪趣味な顔つきの車両(感想に個人差はあります)に変わったみたいです。




列車は松原駅を過ぎると、大村湾の海岸線スレスレのところを走る絶景シーンが続きます。
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(画像をクリックすると、Youtubeで「ふたつ星」から見た大村湾の走行車窓動画が見られます)


まるで海の上を走っているような錯覚に陥るほどの素晴らしい眺め。
下り列車の有明海コースよりも、上り列車の大村湾コースのほうが数段も感動の度合いが上に感じました。




列車は、上り列車大村湾コースで唯一のおもてなし停車駅である「千綿」駅に到着。
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この千綿駅、ご覧の通りに駅のホームの目の前が海という絶景駅です。
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乗車時は1月だったので、ちょうどこの駅で夕陽の時間を迎えて、海の輝きは非常に美しい眺めでした。

(千綿駅の停車時間は16時30分頃なので、日が長くなる夏場だと、まだ太陽がかなり高い位置かも)







(つづく)

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mys

こんばんは

ふたつ星はスフレのために大村湾コースに乗りたかったのですが、スフレの予約が取れなくて有明海コースにしました。美味しそうで羨ましい限りです。いつか36ぷらす3の畳の車両と合わせてリベンジしたいと思います。

YC1系は何度か乗りましたが、自動放送の声の主がJR東日本でおなじみの三浦さんなので一瞬混乱しました。ドアチャイムも聞き覚えがある3点式のやつです。縁のライトは点灯しなくなりましたが、点灯してた時は821系と共にイカ釣り漁船って呼んでる方がかなりいらっしゃったようです。自分もイカ釣り漁船と呼んでました。

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10

01:09

京九快速さんの昔からの大ファン

こんばんは、やはり京九快速さんの旅行は充実したプランと列車を選ぶのが相変わらずでおもしろいです。旅行記を読んでスフレ食べたくなってきました。

例の青い列車は消えましたが、九州にはキハ183系やキハ185系がまだ残りそうなので、これから注目されるかもしれません。2040年まで走っていたら拍手したいと思います。

03

10

01:49

京九快速

mysさん こんにちは
コメントありがとうございます。

ふたつ星のスフレは予約できる数が少ないので、かなり競争率が高そうですね。
私は1か月前の指定券発売日に、指定券と同時にWeb予約しました。
車両に搭載しているオーブンの大きさで、1回の焼き上がり数が6個と決まっているっぽいです。私が乗車した時は8個でしたが、2個多い分オーブン内の温度と関係しているせいか、焼き上がりまでに時間が掛かりました。

車内のチャイムといえば、JR九州の特急の車内チャイムがバスみたいな音から旧来の3打点音にまた戻ったみたいですね。
聞き取り難い自動放送も、旧来の声のものに戻してほしいところです。

03

10

20:25

京九快速

京九快速さんの昔からの大ファンさん こんにちは
コメントありがとうございます。

今回「ふたつ星」に乗るのにあたって、お友達さんからふたつ星弁当とスフレは強くお勧めされていたので、指定券を押さえてすぐに弁当とスフレも予約を取りました。

北海道ではいよいよ全廃目前のキハ183系も、九州の「あそぼーい!」ではもうしばらく活躍しそうですね。
タイに行ったキハ183系に乗りに行きたいです。

03

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20:32

pmdiet

こんにちは

ギャレイにオーブン…電気式だと思うけど、気動車でそれだけの電力を使う機器を追加なんて気合い入ってますねえ、787のビュッフェとは比較にならない位設計が大変だろうに。
 排気してるだろうけど、夏場それだけの熱を持つ機器を置いて車内冷えるんだろうかというのが気になる所。
 焼きたて出来立てを提供してすぐ召し上がって頂けるスペースが有るのは列車の良い点かもしれないなぁ。

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10:27

京九快速

pmdietさん こんにちは
コメントありがとうございます。

ギャレイのオーブンは、メーカーとか型番までは見えませんでしたが、見た感じでは最新式の電子オーブンのようでした。
きっとこの列車の企画段階で、長崎スフレを車内提供する段取りで店舗と話を進めて、オーブンを搭載する設計でギャレイを作ったんじゃないかと予想します。
熱気はさすがにビュッフェカウンターまで流れてくることはありませんでしたが、とにかく焼きたての甘い匂いがすごいので、換気性能はタネ車のままなんじゃないかなと思います。

03

15

21:01

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