lounge SRG 見た目は大人、中身は子供!
(2023年1月の旅行記です)
仙台空港では1時間半ほどの乗り継ぎ時間。
朝に伊丹空港で本日搭乗の3区間をまとめて搭乗手続きしておいたので、仙台空港ではそのままエアサイドで乗り継ぎ。
が、伊丹から乗ってきたANA733便を降機してボーディングブリッジを進むと、ご丁寧に乗り継ぎ案内のグランドスタッフさんが「乗り継ぎご案内」の札を持って、私が飛行機から出てくるのを待っててくれました。
「京九様でいらっしゃいますね?」と向こうから声を掛けてくれたので、おそらく伊丹オフィスから仙台オフィスに私の服装や身なりなんかが連絡入っていたのかな。キャーコワイ!!
で、そのグランドさんに先導されてどこに連れていかれるのかと思ったら、

ANAラウンジでした。
「お乗り継ぎの便までお時間がございますので、こちらでごゆっくりお過ごしください」と、グランドさんからご丁寧な案内までされてしまって、なんだか恐縮至極な2度目のSDJであった。
さて、その仙台空港のANAラウンジですが、室内はめちゃめちゃ狭くて、しかも中のチェアーやソファーのほぼ8割方が着席済みという大混雑ラウンジでした。
(仙台発便のフライトってけっこう利用者多いんですね。『地方空港だしラウンジ貸切余裕じゃね?』とかナメててすいませんでした)
そんなわけでラウンジ内の写真はこれ1枚。

激混み狭小ラウンジはなんだか居心地が悪いので、ラウンジを出てお土産屋さんを冷やかしてみたり、待合スペースの窓から飛行機の写真を撮ってみたり。

そろそろ搭乗開始時間です。

これから乗るのは、沖縄那覇行きのANA1863便。
ANAの国内線運航便では、羽田-石垣の1,224マイル、羽田-宮古の1,158マイルに次いで、3番目に運航距離が長い路線です。
(仙台-那覇で1,130マイル。ちなみに羽田-那覇は984マイル、新潟-那覇は1,052マイル)
数年前まで運航距離が日本最長距離だった新千歳-那覇がピーチに移管されてしまったので、今回この路線を行程にぜひ組み込みたいとルーティングしたんですが、1日1往復で、しかも特典航空券の開放枠が少ないのか土日・平日関係なく「満席」表示の日ばかり。(そもそもこのマイナー路線がなぜこんなにも人気なのかも謎ではあるが)
というわけで、なんとかこの区間の空席が取れる日を中心にして、前後のルーティングをしていったのが今回の旅行の全貌です。
この長距離区間を飛ぶのは、ANAの最新の小型機、エアバスA321neo。

ANAのA321っていうと、2008年にラストフライト乗ったんですけど。

全日空エアバスA321ラストフライト搭乗記・2008年
別モノに生まれ変わったとはいえ、まさか15年後に今にまた「ANAのA321」に乗ることになろうとは。なんとも不思議な感じ。
仙台から約3時間30分の長旅なので、この区間は「プレミアムクラス」にしました。

B737-800のポンコツプレミアムシートだったらアップグレードを躊躇したんですけど、A321neoのプレミアムクラスはA320neoと同じく、国際線短中距離ビジネスクラスに準じたレベルのシートなので、積極的にアップグレードを狙いました。
ANAマイレージクラブ会員だと、搭乗日の2日前から、普通席からプレミアムクラスへの事前アップグレード購入が可能です。
これは特典航空券での予約でもアップグレードも可能で、一般予約と比べて特にハンデが無いのは嬉しいところです。
アップグレード開放直前にこの便のプレミアムクラスの空席を調べてみると、8席中3席が空席となっていました。
2日前アップグレードは夜中の0時ちょうどに開放されるので、スマホの時刻とにらめっこしながら、0時ちょうどにアップグレード画面にアクセス。
表示されたシートマップの空席3席は全て通路側でしたが、プレミアムクラスを確保することができました。
で、座席が確保できた後に「窓側席に空きが出てたりしないかな?」と、予約確認画面から座席指定でシートマップを開くと、さっきまで空いていた3席は全て「×」で、完全に満席。
アップグレードの操作中は、一気に進めて30秒ほどで座席確保を完了できたのですが、まさか「秒で瞬殺」なアップグレード争奪戦が繰り広げられていたとは驚きでした。
確保できた席は2列目の通路側席。

そんなわけで今回のこのフライトでは、窓から撮影した離陸・着陸動画や、上空での風景画像はありません。
以前にA320neoに乗った際にもこのシートに座ったことがあるんですが、かなりどっしりとした座り心地で超快適です。
ボーイング777やボーイング787のプレミアムクラスと比べると、座った瞬間から「あ~、今から俺は上級クラスの乗客としてフライトに臨むんだわ~」と、高揚感がアゲアゲになるシートです。
この座席のいいところのひとつが、座席の背面ポケットが多機能で収納力が大きいところ。

フライト途中の乱雑な写真で恐縮ですが、搭乗時に備え付けのサービス品のほか、持ち込んだペットボトルに機上サービスで貰ったペットボトルがもう1本、小物を入れてる機内持ち込みのバッグに、おしぼりやメニュー表なんかがパンパンに詰め込まれててもなおこの収納力。
ちなみに、備え付けのサービス品はヘッドフォンとスリッパです。

スリッパは持って帰って、このあとステイ先のホテルで活用させてもらいました。
さて、飛行機は時間通りに仙台空港を出発して、ぶいーん 離陸~。
ベルトサインが消えてさっそく機内Wi-Fiに接続。 一発で繋がりました。

距離にしておおよそ1,820キロ、約3時間30分の空の旅。 東京から上海へ飛ぶより長いフライトです。

このシートは、パーソナルモニターが中央肘掛けに格納されています。

「機外カメラ」というプログラムがあるので映してみると、機体の下部に取り付けられたカメラから真下の風景がリアルタイムで見られます。

JALのA350では垂直尾翼カメラからの映像が見られますが、同じエアバス機でもA321には垂直尾翼カメラは付いて無いようです。
上空で安定飛行に入って20分ほどすると、プレミアムクラスでは機内食サービスが始まりました。

ちょうどお昼に出発するフライトなので、軽食ではなく食事が提供されました。
なんだか、トレイの大きさの割にはお弁当箱がえらく小さいように感じます。 右上のはお味噌汁。
中はこんな感じ。

きれいに盛り付けられてはいるんですが、なにしろ一品一品の量がとてつもなく少ないです。
平らげても全然腹いっぱいにならなかったので、仙台空港で何か軽食とか小さいお弁当とか買って来ればよかったと後悔。
小さい短冊状の紙っぺらにお品書きが。

で、この紙っペラはドリンクのメニューも兼ねていて、

前は厚紙で作られた立派なドリンクメニューがシートポケットに用意されていたのですが、経費削減なのかずいぶんとショボい感じになってしまいました。
プレミアムクラスは前述の通り、8席が全席満席。
普通席も7~8割くらいの席が埋まっていて、かなり乗ってました。
この路線がこんなに混んでいるとは予想外でした。普段からこんなに搭乗率が高い路線なのかな?

ANAのA321neoは、普通席も全席パーソナルモニター付きです。
ちょっと古めの映画やテレビ番組の再放送など、収録している番組数はけっこう多いので、長距離路線なら退屈しのぎにかなり便利なんじゃないでしょうか。
席を立ったついでに、ドア窓から外の景色を眺めますが・・・エアバス機のドア窓は「覗き窓」程度の小ささで、魚眼レンズみたいな窓なので、全然外の景色が見えません。

この点、ボーイング機のドア窓は楕円形のしっかりした窓なので、通路側の席のフライトでも窓から外の景色を見たり写真に撮ったりできるのが便利です。
今回のプレミアムクラスのフライトは満席で、キャビン内であれこれパシャパシャ写真を撮れる雰囲気じゃなかったので、以前に乗ったANAのA320neoのプレミアムクラスの写真で、シートをご紹介。
フルリクライニングで、座席周りの付帯設備を展開させると、こんな感じです。

マクラは上下可動式で、両脇から頭をホールドするウィング式。
このマクラは、デフォルトの位置だと成人男性にはちょうど肩から首にかけて当たり、あごを前に突き出すような姿勢になってしまうので、なんとなく居心地が悪いです。
フライト中は、マクラの位置を上げてちょうどいい感じなのですが、着陸態勢に入るとまたマクラの位置を下げなきゃならないので、ちょっと面倒です。
フットレストとレッグレストをフル展開させると、こんな感じになります。

B737-800などに搭載されているプレミアムポンコツシートのフットレストがマジで使えないので、その点だけでもこのシートはポイントが高いです。
座席背面はこんな感じ。

このシートはモニターが肘掛け格納式なので、本来モニターが装着されている場所はデバイスホルダーとして使えるようになっています。
リクライニングやレッグレストの操作はこのパネルで。 ピクトグラムで分かりやすく、直感的に操作できます。

オーディオやモニター関係の操作はこのコントローラーで。 座席の内側に到着されていますが、手元に引き出すことができます。

中央肘掛けの先端には、引き出し式のカクテルテーブルが格納されていますが、たぶん気付く人はほとんどいないと思います。

コロナ前は、座席周りの装備やモニターの使い方を書いた説明シートが座席ポケットに入っていたのですが、コロナで不特定多数の人が触れる機内誌などを各席に置くのをやめたついでに座席説明シートもやめたみたいです。
(ついでにプレミアムクラスのドリンクメニューもこの時にやめた模様)
座席のヘッド部分の内側サイドには大きなシートディバイダー。

隣りの人との視界をシャットアウトしてプライバシー感を高める「板」ですが、お互いにリクライニング角度に差をつけると、隣の人の顔が全く見えなくなるほどに隠れる優れものです。
以前プレミアムクラスに乗った時には、軽食や食事のほかに有名ブランドのクッキーやお煎餅といった茶菓子が用意されていて、それがドリンクメニューに載っていたのですが、今回のプレミアムクラスで食事に付いてきたペラ紙のメニューを見ても、そういった「茶菓子のご用意があります」みたいな記載が見当たりません。
ドリンクサービスのついでに、試しにCAさんに「クッキーとか茶菓子はありますか?」と聞いてみたら・・・
「申し訳ありません。以前はあったんですが、今はもうやってなくて。 小さいおつまみを用意してますのでお持ちしますね」
で、出てきたのが、まさかのANAラウンジの「ブルボン」。

ブログを見て下さっている方の中には「あー、これね。もう慣れちゃったよ」という方も多いとは思いますが、私はCAさんから「どうぞお召し上がりください」ってこれを出された時、マジでビックリしました。
コロナ禍からだんだんとコロナ明けになりつつある最近に、JALの国内線ファーストクラスにまだ乗っていないんですが、あちらの食事や茶菓子のサービスは今どうなっているんでしょう。
このANAプレミアムクラス並みにいろいろと「削減削減・・・」で、以前とサービスレベルや質が変わってしまっているんでしょうか。
今回久々にプレミアムクラスに乗って、いろいろと驚くことが多かったです。
まだコロナが明け始まって間もないこともありますが、今後ウィズコロナがスタンダードとなって、ANAも業績が回復した時に、プレミアムクラスも以前のようなサービスレベルに戻ってくれるといいのですが。
もう間もなく着陸態勢に入る頃に、リフレッシュメントとしてキャンディと絵葉書サービスがありました。

・・・・キャンディと一緒に、かごの中に「アイマスク」・・・
いやいや、これ今配るものじゃなくて、食事が終わったタイミングで「お昼寝にどうぞ」って配るものだろ!
しかもこの長距離路線なんだからさぁ!
(ちなみに、これらのアメニティ類も以前はドリンクメニューにサービス提供品として書かれていたのですが、今のメニューにはこれも省略されています。)
せっかくの長距離国内線なので張り切ってプレミアムクラスにしてみたら、なんとなく悲しい気分になってしまった。
そんなこんなで、ぶいーん 着陸~。
着陸は、初めての那覇空港第2滑走路でした。
那覇空港に到着しました。 いや~、国内線で約3時間30分のフライトは長かった~!

ANA1863便のフライトデータです。

(画像はFlightradar24.comより)
(つづく)
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京九快速
ロックさん こんにちは。
コメントありがとうございます。
ロックさんも「Road to SFC」のスタートにこの路線に乗っていましたね。
この路線は以前は767だったということで、元々混んでいる路線だったということに納得です。
自分が乗ったこの時は団体客はおらず、みんな個人旅行といった雰囲気でした。
大混雑のラウンジも、ほぼ全ての人が沖縄便の搭乗開始を待ってたみたいで、搭乗時間になるとラウンジからぞろぞろと人が出てきたので、きっとこの便が出発した後のラウンジはガラガラだったんじゃないでしょうか。
02
20
21:01
出島
久々の旅行記楽しく拝見させていただいております。
ギャグ的コメントが可愛くて笑ってしまいました。キャーコワイこれ大好きです。
エアバスのドアの小窓あれ小さすぎなんですよね。自分もいつも思っていました。トイレに行くとき外の景色を眺めるの楽しみなので残念です。誰でも思っていると思いますが、なかなかそれを指摘する人って少ないと思います。
それとA350の機内が静かだと期待して乗りましたが、意外と従来の飛行機と大差なかったので残念でした。機体後方に座ったのもありますが。A350についての高評価は、個人的には懐疑的です。座席シェードを電子化したり炭素繊維を機体に使った787のほうが、先進的だと思います。エンジンなんて同じメーカのほぼ同じスペックのものを使っているはずですし。
02
23
23:56
京九快速
出島さん こんにちは
コメントありがとうございます
いつもブログをご覧下さりありがとうございます。
久々の旅行記、大変お待たせいたしました。
ドアの窓は、ボーイング機だとトイレに寄ったついでに窓の外の景色がちらっと見えて、特に通路側席だった場合はいい気分転換になりますよね。
なんとなくボーイング機に慣れていたので、今回A321neoに乗って、あのドア窓の小ささに気付いた時に「エアバス機に乗ってるんだった」と改めて実感しました。
A350は、エンジンのすぐ横の席に座ったことがありますが、エンジンが目の前にあるわりには静かに感じました。
このあたりはB787と大差ないかなと感じましたが、エンジンより後方になる窓側席だと、明らかにB787の方が静かに感じますね。(もっとも上空の気流や飛行高度の差などの条件が違うので単純な比較はできないかもしれませんが)
02
24
21:21
ロック
仙台-那覇線、昨年11月の平日に往復乗りましたが両方とも満席でした。普通席は団体が多かったです。
コロナ前は767が投入されていたこともありますし。
上級クラスのサービスの大幅縮小については自分も言いたいことはありますが、搭乗率を考えると「サービス縮小しても乗ってくれているからこのままでいいや」となっていそうで危惧しています。
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19
21:15