fc2ブログ

09

16

コメント

【祝・787系つばめ30周年】787系にいろいろ乗る九州旅 その6:特急にちりんシーガイア5号 博多→宮崎空港 -2-


(前回からのつづきです)


特急「にちりんシーガイア」5号で博多から宮崎空港まで乗り通す、乗り鉄旅行。


大分までは、特に指定席と自由席は多くの乗客でにぎわって混雑していましたが、大分駅からはすっかり空席ばかりになってしまいました。
202207kyushu155.jpg


グリーン席もオープンキャビンは乗客がゼロに。再び私一人の貸切状態になってしまいました。
202207kyushu156.jpg


6両編成の車内を一通り見て回ると、随所に787系が鹿児島本線特急「つばめ」の専用車両だった頃の名残が残っていました。
202207kyushu144.jpg


臼杵駅では上りの特急「にちりん」6号と行き違い交換。
202207kyushu157.jpg


しばらく海岸線に近い場所を通るので、車窓からは海が望めます。
202207kyushu158.jpg

202207kyushu159.jpg


途中の駅でディーゼルカーと行き違いました。
202207kyushu160.jpg
片運転台付きのディーゼルカーが1両だけ。 小倉工場に入場する鹿児島車両センターのディーゼルカーかな?



佐伯から延岡までは、大分県と宮崎県の県境となる区間で、非常に山深く過疎なエリア。
この区間は特急以外の普通列車の本数が極端に少なく、途中駅もすべて無人駅で、駅舎すらない駅がほとんど。

2015年度の一日の平均乗降人員が0.2人というカウントレコードを持つ、秘境駅で有名な「宗太郎」駅もこの区間にある駅です。



この区間の前面展望動画を撮ってみましたので、どうぞ。

787系特急「にちりんシーガイア」5号 日豊本線 佐伯→延岡(大分・宮崎県境)展望車窓動画


(※撮影中にSDカードの容量オーバーによるカード読み込みとカード交換を行ったため、市棚駅通過前後の約3~4分ほどは未収録となっています。また、一部の長いトンネル内の真っ暗なシーンと、北川駅での行き違いのための長時間停車時分も短くカット編集してあります。)


朝の7時30分に博多駅を出発して約5時間。 お昼時になったので駅弁をいただきます。
202207kyushu176.jpg
JR九州の新幹線・特急は、一部の観光列車を除いて車内販売は全廃されてしまったので、お弁当はあらかじめ朝に博多駅で購入しておきました。
佐賀牛・鹿児島黒豚・宮崎牛を使った「九州肉づくし弁当」。味がかなり濃く、初老のおっさんにはちょっと重い弁当でした。
それにしても、やっぱ黒豚肉はサイコーだわ。

「にちりんシーガイア」は走行距離が長いものの、途中で長く停車する駅は無いので、途中停車駅でのお弁当や軽食の購入はほぼ無理です。(5号では、大分駅の4分停車が最長)

こうした長距離列車の場合、特にJR九州の特急の場合は車内販売やビュッフェで購入できる各地のお弁当や途中積み込みの名物駅弁、ホットメニューの軽食なんかを道中食べるのが非常に楽しみだったのですが、いまや単なる「移動手段」に成り果ててしまったのがとても残念です。



日向市駅では、上りの特急「ひゅうが」2号と行き違い。
202207kyushu170.jpg


美々津駅を通過すると、かつてのリニア実験線の高架と並んで走るようになります。
202207kyushu171.jpg

202207kyushu172.jpg


リニア実験線の高架は、途中から高架軌道線上にソーラーパネルがズラリと並ぶ、メガソーラー太陽光発電所になっています。
202207kyushu173.jpg


高鍋駅では上りの特急「にちりん」12号と行き違い。
202207kyushu174.jpg

202207kyushu175.jpg





今回、博多から宮崎空港まで乗車した「デラックスグリーン席」。
202207kyushu177.jpg
「にちりん」系統では6両編成の電車に、「かもめ」系統では787系で運転される電車にそれぞれ設定があります。


こんな感じで、フルフラットに近いくらいまで倒れます。(カタログスペックでは最大リクライニング角度が144度)
202207kyushu178.jpg
乗車時間の短い特急「かもめ」系統ではあまり恩恵を感じられない設備ですが、今回のような乗車時間が5時間越えの「にちりんシーガイア」だと、昼便だと「ちょっとお昼寝」、夜便だと「ちょっと仮眠」といった具合に、横になって寝ることができてかなり楽です。

ちょうど、歯医者さんや床屋さんの椅子に近い感じで、フルリクライニングで横たわるとついウトウトしてしまいます。


グリーン席を貸切状態だったので、お遊びで3席フルリクライニングにしてみました。
202207kyushu179.jpg

202207kyushu180.jpg
なんかもう、在来線の昼行特急の座席とは思えない迫力ですね。 旅客機の近距離便ビジネスクラスくらいの感覚です。



2人掛け席のテーブルは、座席間のセンターアームレスト先端から引き出すタイプ。
202207kyushu181.jpg


1人掛け席のテーブルは、壁面にあるカクテルテーブルから引き出すタイプ。
202207kyushu182.jpg


リクライニング・レッグレスト・読書灯の操作は、アームレスト先端のコントロールパネルに集約されています。
202207kyushu183.jpg

操作中は、このようにボタンが光る仕組みになっています。
202207kyushu184.jpg

運転室側の壁には、上着を掛けられる専用のハンガーが用意されています。
202207kyushu185.jpg

ブラインドは、ドーンデザインでよく見られるドット柄のモザイク模様ですが、「デラックスグリーン」に合わせて落ち着いた色調に。
202207kyushu186.jpg


コンセントは壁面にそれぞれ1口づつと・・・
202207kyushu187.jpg

2人掛け席のほうは、足元の荷物置きラックの下部にも2口が用意されています。
202207kyushu188.jpg




2005年の「デラックスグリーン席」の登場告知広告です。
202207kyushu208.jpg

設置当時はソフトドリンクとクッキーとキャンディがサービスされ、持ち帰り可能なスリッパが提供されていました。
202207kyushu189.jpg
これらのサービスも、九州新幹線全通による「リレーつばめ」全廃まで続かず、徐々にサービスを縮小させていくことになります。




「デラックスグリーン席」があった区画には、かつて特急「つばめ」の時代に「トップキャビン」と呼ばれる席が設定されていました。
202207kyushu190.jpg

202207kyushu191.jpg
4人掛けのボックス席と2人掛けの向かい合わせ席で、6人用のグリーン個室のような雰囲気でした。
車両デザインのコンセプトとしては、『博多に本社のある企業の重役さんが車内会議をしながら熊本・鹿児島に向かう』という利用を想定して作られた空間で、当時のJR新型特急ではこうした個室を設けること自体が非常に珍しかったので、コンセプトとしてはかなり時代の最先端をいくものでした。

しかし、特急「つばめ」の運転が始まると、そうした「走る会議室」のような需要は現実にはほぼ皆無。
この区画も部屋売りではなく席単位で販売されていたため、見知らぬ乗客同士がテーブルを挟んで向かい合わせで座り、3~4時間過ごすようなことも常態化していました。

実際に私も、九州旅行の際に「つばめ」のグリーン席がほぼ満席でこのトップキャビンの席しか確保できず、いざ乗車してみたら、ビジネスマン・若い女性・おじいさん・法事帰りのおばさんに私と、全く旅の接点がない6人がこの区画に向かい合わせで座って西鹿児島から博多まで乗車するという、カオスな体験をしたことがあります。



閑話休題。

特急「にちりんシーガイア」5号は、宮崎駅に到着。
202207kyushu192.jpg
大分から延岡まではガラガラだった列車も、延岡駅以降は各停車駅で乗車してくる乗客が増え、それらの乗客はほぼ全員がここ宮崎駅で下車して行きました。

202207kyushu193.jpg
ここ宮崎駅から宮崎空港までは、乗車券のみで特急自由席に乗れる特例があり、空港アクセス列車という役割もあるため、宮崎駅からは入れ替わりに多くの乗客が乗車してきました。


宮崎駅で見かけたディーゼルカーと真っ赤なサンシャイン電車。
202207kyushu194.jpg


宮崎駅を発車すると、すぐに大淀川を渡ります。
202207kyushu195.jpg


南宮崎駅では、観光列車「海幸山幸」が見られました。
202207kyushu196.jpg

202207kyushu197.jpg



宮崎空港線 前面展望動画 787系特急「にちりんシーガイア」5号





博多駅を出発してから5時間49分。 ついに終点の宮崎空港駅に到着。
202207kyushu198.jpg

202207kyushu200.jpg

202207kyushu199.jpg

202207kyushu201.jpg

「デラックスグリーン席」でかなり快適に過ごせた約6時間の移動時間でしたが、正直ちょっと疲れました・・。


宮崎空港駅は、空港ターミナルの建物に沿って細長くコンコースとホームが設置されているので、駅舎らしい建物はありません。
202207kyushu202.jpg
階段を下りてすぐ空港ターミナルの入口があるので、空港アクセスとしてはかなり便利な作りです。


空港駅の高架下から停まっている電車が撮れるとお友達さんに教えてもらったので、撮影してきました。
202207kyushu203.jpg

202207kyushu204.jpg


宮崎空港ではポケモンの「ナッシー」とご当地コラボが行われていました。
202207kyushu205.jpg

宮崎を拠点にしているソラシドエアにも「ナッシー」ラッピングの飛行機があるみたいですね。

202207kyushu206.jpg

ターミナル内にはポケモンショップも出張オープンしてて、「宮崎ナッシーグッズ」もたくさん販売されていました。
202207kyushu207.jpg



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

特急 にちりんシーガイア5号  5005M  毎日運転

1号車 グリーン車指定席(4人用グリーン個室連結)
2号車 普通車指定席
3号車~6号車 普通車自由席

1号車にデラックスグリーン連結
全区間グリーン車サービスなし・車内販売なし
全席禁煙 車内自動販売機サービスなし

博  多 07:30発 (07:18入線) 2番線
吉  塚 07:33-33発
香  椎 07:41-42発
赤  間 08:00-01発
折  尾 08:14-15発
黒  崎 08:19-20発
小  倉 08:31-34発 7番線
行  橋 08:50-51発
中  津 09:08-09発
杵  築 09:37-37発
別  府 09:51-52発
大  分 10:03-07発 2番線
鶴  崎 10:14-14発
臼  杵 10:35-36発 (上り特急にちりん6号と行き違い)
津久見 10:45-46発
佐  伯 11:03-04発
北  川 11:50-55発 【運転停車】(上り特急にちりん8号と行き違い)
延  岡 12:07-08発
南延岡 12:12-12発
日向市 12:24-25発 (上り特急ひゅうが2号と行き違い)
高  鍋 12:48-49発 (上り特急にちりん12号と行き違い)
佐土原 12:57-58発
宮  崎 13:07-10発 4番線
南宮崎 13:13-15発
宮崎空港  13:19着 2番線

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



(つづく)

関連記事

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

京九快速

Author:京九快速
ちょいちょいアップします。

カテゴリ

月別アーカイブ

Designed by

Ad