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【祝・787系つばめ30周年】787系にいろいろ乗る九州旅 その4:特急かもめ34号 長崎→博多


(前回からのつづきです)


長崎から博多までは、特急「かもめ」34号に乗車します。
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長崎を17時18分に発車して、博多には19時17分に到着。 所要時間は1時間59分で、ギリ2時間を切っています。

これと同じ列車を新幹線開業後のダイヤと比べてみると・・・・
新幹線「かもめ」で長崎発が17時15分、武雄温泉駅で特急「みどり46号(リレーかもめ)」に乗り継いで、博多到着は18時52分。

所要時間は1時間37分で、新幹線のほうが22分早く博多に着けるようになりますが・・・

新幹線を使って速達性が大幅にアップしたかといえば、ビミョーな感じですね。



博多から長崎までは885系を利用したので、帰りはもちろん787系です。
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行先表示機がLED式に改造された編成でした。
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長崎では新幹線の試運転と特急「かもめ」の並び写真が撮れるかな~と期待したんですが・・・
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結局、3時間ほどの長崎滞在で新幹線の試運転列車は1回しか姿を見せなかったので、並び写真は撮れませんでした。残念。



特急「かもめ」34号 長崎駅出発前シーン





ホームで乗車を待っているお客がほとんどいなかったので、無人の車内を適当に撮影。
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787系は普通車でもシートピッチが1,000mmもあって、かなり足元広々です。
座面のクッションも大きめサイズで、床も全面カーペット敷き。
今見ても、かなりゴージャスな作りですね。


一部の車両を除いて、787系の普通車は基本的に客室の真ん中に大型の荷物置き場が設置されています。
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コロナ前のインバウンド対応で増設されたものではなく、1992年のデビュー当時からこの大型荷物置き場は設置されていました。


普通車の座席モケットは、デビューから「リレーつばめ」化されるまで、それこそ2つと同じパターンの客室はないんじゃないかというほどモケット柄が多彩でした。
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以前のようなカラフルさは無くなり、モスグリーン系・ブラウン系・グレー系の落ち着いた色合いに統一されましたが、よ~く見るとドット柄が異なっていて、いろんな種類のテキスタイルを今でも使用しているのが分かります。


4号車のセミコンパートメント。 この客室は今でもヨーロピアンな雰囲気がありますね。
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登場当初は指定席でしたが、その後3人からの利用に限定された個室的な売り方をされたり、ビュッフェで軽食を購入した人が食事をするスペースとしたり、自由席として開放されたりと売り方・使い方がいろいろと迷走してるイメージの区画。

現在は、列車によっては自由席だったり、また3人以上の利用に限って発券される個室扱い席だったりとまちまちです。

このボックス席を自由席として一人で占有できたら、日本一豪華な自由席利用ができそうですね。


セミコンパートメントのとなりの客室は、言わずと知れた「元ビュッフェ」の空間。
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ビュッフェ時代の丸いドーム天井を残した空間で、天井方向がものすごく高くて広々としています。
この空間の客席も、列車によって自由席だったり指定席だったりとまちまちです。


ビュッフェがなくなった後、同じ車両の通路部分には「ミニショップ」コーナーが新たに改造で併設されましたが、「リレーつばめ」の再デビュー時の頃にしてすでに「売店」として機能しているのをほとんど見かけたことがありません。
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以前は、つばめ柄のブラインドを下ろして車内販売基地として使われていましたが、車内販売も無くなった今は完全に売り場窓が板で塞がれています。


飲料の自動販売機もこの通り。 
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自販機の隣の赤い扉は、以前は公衆電話ブースでした。今は携帯電話ブースとして開放されています。




新幹線開業前の最後の特急「かもめ」号乗車になりそうなので、グリーン席を購入しました。
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デッキの作りと雰囲気からして、もうそこらへんのペーペーな特急車両とは格の違いを見せつけられるかのよう。
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デッキから個室脇の通路を進んで、グリーン客室に入る手前にはガラス扉。
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まだ「TSUBAME」のロゴが残っていますね。


今までの九州旅行で、いったい何度乗ったか分からないくらいにお世話になった787系のグリーン席。
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数々のサービスは無くなってしまいましたが、どっしりとした大型のハイバックシートは、後進の883系や885系のグリーン席にはない重厚感で溢れています。

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こうしてこのグリーン席の空間を眺めていると、今にもつばめレディが奥から現れて、ドリンクやオーディオイヤホンを持ってきてくれたり、座席を大きく倒してひざ掛け毛布を掛けてゆったり一眠りしたり、そんな光景が目に浮かんできますね。


グリーン客室の一番奥にある「デラックスグリーン席」。
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国鉄151系「つばめ」のパーラーカーを連想させる市松模様で突如登場した、グリーン席のさらに上位ランク席。
今は「プレミアムグリーン席」や「グランクラス」など、他社で登場したハイクラスグリーン席の先駆けです。


グリーン車の一番デッキ寄りにあるのが、グリーン個室「サロンコンパートメント」。
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787系の豪華さを一番に代表する客室設備です。
「リレーつばめ」化リニューアルで室内の配色が大きく変わりましたが、設備的には1992年のデビュー当時からほとんど変わっておらず、30年前からすでにこんなに広い個室があったことが驚きです。


今回は、このグリーン個室を1人利用で長崎から博多まで乗車します。
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特急「かもめ」での個室利用は、博多から佐賀までとか、鳥栖から博多までとか、短区間で試し乗りみたいな使い方は何度かしましたが、長崎→博多のフル乗車で個室利用は初めてです。

グリーン券を見てもらうと分かる通り、1人利用でこの広さの個室を約2時間占有できて料金が5,000円ちょっと(運賃は含まず)で利用できるなんて、かなりリーズナブルです。



いろんな角度から個室の内部を撮影しまくりです。
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車掌さんの車内改札が済むと、車掌さんが個室ドア脇のスライド表示を「使用中」にセットしてくれました。
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個室内には、壁側にクロークコーナーがあります。 
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走行中はクローク内のハンガーが揺れて壁に当たってカチャカチャ音を立てるのがやや耳障り。
気になる人はハンガーをクロークから出しておくと、静かに過ごせます。


個室ドアの脇にある個室番号を知らせるプレート。ここにも「TSUBAME」ロゴが残っていますね。
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壁側に凹んでる空間は荷物収納スペース。このスペースの奥にコンセントがあります。
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ソファーに座りながらパソコンを使ったりスマホなどの充電をするには普通のコードでは長さが足りないので、ここは延長コード必須です。
おそらく元々は乗客が使うコンセントではなく、業務用(清掃用など)に設置されたものなのでしょう。



荷物収納スペースの上には、インフォメーションパネルと各種コントロールパネル。
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左側のコントロールパネル内の上にあるのはオーディオチャンネル操作パネル。
今はオーディオサービスが無いので機能が完全に死んだ状態になっています。

その下は照明の照度を変えるバーと、壁側の照明を消すスイッチ。
照度を完全に落とすことは出来ないので、個室内の照明を全て消して真っ暗にすることはできません。





長崎を発車して、海沿いの区間では車窓動画を撮っておきました。

特急「かもめ」号 長崎本線 湯江駅→肥前鹿島駅 海側車窓動画



晩御飯に、長崎駅で買った駅弁を車内で食べました。
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長崎駅の構内には駅弁を扱う店舗が見当たりませんでした。
あちこち探してみた結果、改札外にあるコンビニにちょっとだけ駅弁が置いてありました。
(もしかすると、新幹線のほうの改札内には駅弁を扱う店舗があるのかも)


弁当を食べながら、流れゆく車窓を眺める。 鉄道旅行の至福のひと時です。
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今回、長崎で購入した新幹線「かもめ」のグッズです。
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メモパッド、ハンドタオル、クリアファイル、ミネラルウォーター、あとは駅配布の開業告知パンフレットです。


肥前山口駅で下りの特急「みどり」とすれ違い。
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鍋島駅の貨物ターミナルが車窓に一瞬見えました。
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長崎本線の貨物列車はこの鍋島駅までの運行となっていて、鍋島駅から長崎駅までの間には貨物列車は走っていません。
西九州新幹線開業で、長崎本線の肥前浜駅から先の区間が非電化になるのは、この「貨物列車の設定が無い」という点も大きな理由のひとつとなっています。



佐賀駅に到着。
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前方の自由席車両では、乗客がたくさん乗り込んでいるのが見えますが、指定席車両のあたりに見える人影はまばらです。



定刻に博多駅に到着です。 約2時間をグリーン個室で快適に過ごせました。
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811系のリニューアル編成。 赤い「CT」マークに、「RED EYE」のロゴが入っています。
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線路の状態をリアルタイムでモニタリングする検測機器が搭載された電車で、通勤電車として営業運転しながら線路を検測する機能を持っています。


博多駅の改札口には、西九州新幹線のカウントダウンボードが設置されていました。
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駅の外に出ると、山笠が展示してありました。
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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にちなんだ内容の山笠です。
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ビルの3階くらいまで届きそうな巨大な山笠で、すごい迫力でした。




(つづく)

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ロック

こんにちは。

短縮時間が30分で乗り継ぎが加わるのを考えると、体感的には逆に長く感じる人もいそうですね(特に博多方面へ行く場合)。

787系がいい車両なのに疑いの余地はありませんが、DXグリーン以外コンセントがないのは現代だとどうしてもマイナスポイントになってしまうのかなと思います。

09

06

10:16

京九快速

ロックさん こんにちは
九州新幹線の新八代暫定開業では、途中乗り換えでも八代~西鹿児島間の2時間が30分に大幅短縮されましたので、時短効果がかなり大きかったですが、西九州新幹線だと時短効果も乗り換え地点も中途半端な感じが否めないですね。
今までの特急「かもめ」で『乗車して居眠りしてたら長崎(博多)到着』という利用者には、乗り換えのために起きていなくちゃいけなくなるのも体感時間がむしろ長くなるという人もいそうですね。

09

07

12:48

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